Q. 理事会で、一人の理事が、突然、理事会の招集通知に記載されていない議案を出してきました。
理事会でこのような議案を決議できるのでしょうか。
A. できると考えられます。
<解説>
区分所有法第37条第1項は、「集会においては、第35条の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議をすることができる。」と規定しています。ここでいう集会は、総会のことです。そもそも区分所有法は、法人でない管理組合について、理事や理事会の設置を予定していませんので、集会には理事会を含みません。
従って、区分所有法上は、理事会の決議事項について制限はありません。
では、標準管理規約(単棟型)はどうでしょうか?
区分所有法第37条第1項の規定を受けて、標準管理規約(単棟型)第47条第10項は、「総会においては、第43条第1項によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる。」と規定していますが、理事会については決議事項の制限を定める規定を置いていません。
また、理事会では緊急の案件や付随する案件についても、臨機応変に議論して決議しなければならず、それが期待されていますので、業務執行の機動性からも、理事会招集通知に記載されていない事項についても審議して決議することができると考えられます。
但し、理事長の解任や新たな理事長の選任等の重要な議案については、事前に通知していなければ、欠席した理事にとって議決権を行使する機会を奪う結果にもなってしまいます。そこで、このような重要な議案については、管理規約に重要な案件として明記し、事前に通知されていなければ決議できない旨の制限規定を定めておくことも考えられるでしょう。
