役員の輪番制と立候補

役員の選任・解任

Q. 私たちの管理組合では、理事と監事は完全輪番制とすることが総会で決議されています。私は理事に立候補したいのですが、できないと言われました。私には立候補する権利があると思います。それを制限するのは法令等に違反しないですか。

A. 立候補を認めない取扱いも法令等には違反しないと考えられます。

<解説>

 役員に立候補する権利は区分所有法で保障されているのでしょうか。

 そもそも区分所有法は、法人ではない管理組合について理事や監事という機関を設けることすら予定しておらず、「管理者方式」を採用し、管理者は管理規約あるいは集会の決議によって定めればよく、組合員でなければならないという制限も設けていません。
 ですから、管理規約や集会(総会)の決議で第三者を管理者に選任しても差し支えはなく、区分所有法は、役員を組合員の立候補により選任することを前提にしていないものと考えられます。

 従って、理事や監事の選任については、①立候補者の中から選任するか、②完全輪番制とするか、③立候補者を募り、それでも理事や監事の定数を満たさない場合に補完的に輪番で決定する等、各管理組合の自治に委ねられていると考えられます。

 あなたの管理組合の総会決議で、完全輪番制を採用することが決議されたのであれば、立候補によって役員の選任をしないことが定められたわけですから、現状では立候補をして役員に就任することはできないことになります。

 完全輪番制を採用することについては、例えば、大規模改修工事等における不当な利益を図る目的で、役員に立候補する者等を制限する効果があるなど、一定の合理性があります。一方で、完全輪番制では必ずしも管理組合業務に関心の強くない方が役員となることもあり、管理会社に任せきりとなるという弊害も生じます。

 それぞれの管理組合でどのようにして役員を選任するのが良いか、よく協議して決定すべきです。