理事になったら

理事

Q. 今年度の通常総会で、私は理事に選任されました。
 しかし、これまで総会には一度も出席したことがなく、また、マンション管理についての専門的な知識もありません。まず、理事として、どのようなことをしなければならないのか教えてください。

A.
① まず、あなたのマンションの管理規約や使用細則などを読んでみましょう。
② 次に、あなたが選任された通常総会で議案とされた「事業計画案」「事業予算案」を確認しましょう。
③また、理事就任後、第1回の理事会が開催されると思いますので、それに出席しましょう。標準管理規約に準拠した管理規約になっている場合には、第1回理事会において、理事長、副理事長及び会計担当理事を選任することになります。
④前期の役員から、業務の引継ぎを受けましょう。
できるだけ早い段階で、マンションの建物や設備の見学を行い、これらの現状をその五感によって確認できれば良いと思います。管理組合の業務はマンションの維持管理にあるわけですから、まずは現状を確認することが大事です。

 <解説>

1.管理規約・使用細則等の確認

 あなたが理事に選任されたばかりであれば、マンション管理の経験も知識も乏しいのは仕方がないことでしょう。
 そこで、まずは、あなたのマンションの管理規約や使用細則等の細則集を読んでみましょう。
 標準管理規約と同様の規約であれば、第6章第3節「役員」(第35条~第41条)に、役員や役職の選任や役員の負うべき義務等が記載されています。また、同章第5節「理事会」(第51条~第55条)には、理事会の議決事項や議事の方法等が記載されています。
 少なくとも、これらの条項をよく読んで、理事としての義務等を理解するとともに、理事会の構成員として何を決める立場になったのかということを理解しましょう。

2.事業計画案・事業予算案の確認

 また、あなたが選任された通常総会の議案の中には、あなたが理事を務める当該期において、何を行うことが計画されていて、その予算はどの程度かなどを記載した「事業計画案」「事業予算案」が含まれていると思います。それをよく読み、当該期において、どのようなことが理事に期待されているのかを理解しましょう。その中で、疑問点があれば、後述の前期役員との引継ぎの際や理事会において確認をすることになりますので、これらを、あらかじめまとめておいたほうが良いでしょう。

3.第1回理事会への出席

 通常総会後まもなく、第1回理事会が開催されると思います。
 第1回理事会では、役職の決定や前期の役員からの引継ぎが行われるとともに、当該期における事業計画・事業予算について説明があると思います。重要な会議ですので、必ず出席をしましょう。

 標準管理規約に準拠した管理規約になっている場合には、この第1回理事会において、理事長、副理事長及び会計担当理事と言った役職者をその決議により選任することになりますが、誰が理事長になるのかは極めて重大な決議事項です。どの理事に適性があるのかを短時間で見極めることは難しいと思いますが、他の理事の話を良く聞くなどしながら、できる限り見極めて(理事長に立候補した人が、理事長に適任であるとは限りません。実は自らの利益を図る意図であったという場合もないわけではありません。)、主体的に自らの意見を表明すべきでしょう。

4.前任者からの引継

 前期の理事から、適切に引継ぎを受けることも重要です
 また、前期の役員からの引継ぎに際しては、事業計画・事業予算について疑問点があれば、その確認をしておきましょう。

5.マンションの現状の確認

 さらに、これまで管理組合の活動に関心がなかったというのであれば、あなたのマンションの建物や設備の現状についても、確認したことはないのではないでしょうか。共用部分がどうなっているのか、その現状を知ることはマンションの建物や設備を維持管理していく上で、極めて重要であり、現状を知らずしてマンション管理を担うことはできないと言っても言い過ぎではないでしょう。

 管理会社など他人に任せきりにすることはできません。
理想としては、前期の役員から引継ぎを受ける際に、
 ■ 事業計画等で問題となっている建物の不備な箇所がどこなのか
 ■ 事業計画等にはなかったが新たな問題が発生してないか
 ■ 不備箇所等の緊急性はどの程度か
など、現場を見学して、その五感によって確認することは重要であると思います。費用面等に問題がなければ、建築士等の専門家に同行してもらい、耐震調査等をしてもらいながら、建物等の劣化や構造等についての説明を受けることができれば、更に現状の把握には役立つでしょう。

 以上

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