Q. 監事が、組合の運営について、理事会と意見が合わないようです。法令にも管理規約や細則にも違反しておらず、総会決議にも違反していない事項について、監事が「自分の意見の方が管理組合にとって適切である」などと主張して、臨時総会の招集通知を発送しました。このようなことは許されるのでしょうか。
A. 許されません。
<解説>
標準管理規約(単棟型)第41条第3項には、「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。」と規定しています。
あなたのマンションの管理規約の中に、上の規定と同様の規定がある場合、監事の指摘事項が、法令、管理規約、細則や総会決議に違反していない事項で、かつ、管理組合にとって「監事の意見の方がベターである」という内容であれば、「管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるとき」には該当しません。
従って、そもそも、監事が臨時総会を招集する要件を充足していないと思われます。
ところで、監事の職務権限は、業務監査と会計監査に限られ、業務執行権は認められていません。
監事は、業務執行を監督する立場にある者であり、「自分の意見」を通そうと自ら業務執行を行うことになれば、自分の行為の適否を自ら判断することになり、監査の厳格性や公平性を担保することができなくなります。
「管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるとき」に該当しないにもかかわらず、臨時総会を招集して自らの意見を通そうとすることは、監事の職責や地位からも大きな問題行動であり、監事の資質を疑うべき事態にも発展しかねず、非常に憂慮すべきことのように思います。

